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コラム「成功就活2010」第10回
2009年3月5日
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之

志高きUターン就職とは

今回は「Uターン就職」について 取り上げたいと思います。Uターン就職とは、地方出身の人が東京の大学を卒業して、 生まれ育った故郷に帰って地元の企業に就職をすることを言います。東京や大阪などの 大都市に本社機能を持つ会社に就職するという一般的なパターンではなく、あえてUターン 就職を選択するという生き方もあって良いのではないかと思います。

10年位前まではUターン就職を希望する 人たちの主たる動機は、①住み慣れた土地で安心して働きたい、②住環境が都会よりも良いので、 ③ゆとりのある生活ができるから、というようなものでした。こういった理由は、今も十分 うなずけるものですが、何か「志(こころざし)」の低さを感じます。できれば、皆さんに はもっと志の高い動機で、Uターン就職を考えて頂きたいと思っています。

今、日本は、国の 運営の仕方をめぐって、大きな曲がり角に来ています。明治維新以来、今日まで続いてきた 中央集権的な国家運営のやり方が限界にきているのです。人も金も情報も全て東京に集められ、 逆に地方には何もかもがなくなっていくという流れが出来上がってしまっています。東京一 極集中の状態がこのまま続けば、20年後には日本の人口の50パーセント以上が首都圏に 集まってしまうでしょう。そして、その結果、ほとんどの地方自治体は財政破綻の道を辿るこ とになるでしょう。

このような事態を打開する 最善の方法として、今盛んに言われているのが「道州制」の導入です。つまり、 47都道府県を12の道州に統合し、今ある1800の地方自治体を300の 基礎自治体に統合して、中央に集められた多くの権限を道州や基礎自治体に移譲し、 各地域の主権を大幅に認めて、地方からの国家運営の再構築を目指すという考え方です。 この考え方については、既に多くの識者たちが賛同しています。恐らくは、10年前後先には 、現実味を帯びてくるだろうとも言われています。

しかし、この道州制の導入も、その前提として、 若い有為な人材の東京からのUターン流入がなければ実現しません。かつて、江戸時代末期に、長く続いた 幕藩体制の枠を飛び越え、日本を「せんたく」しようと立ち上がった坂本竜馬を始めとする多く の若者たちのように、平成の世に生きる若い皆さん方が、個人のゆとりある生活の実現などという ちっぽけな判断軸ではなく、国家の再構築という、つまりは、国を変えるという壮大なロマンの ために、Uターン就職を目指すというような生き方もあって良いのではないかと思うのです。

東京で学んだ若者があえて故郷に帰り、地 元の企業を盛りたてながら地方の時代の担い手になっていくという生き方は、素晴らしいキャリ ア形成の道ではないかと思うのです。

是非、一度、この ような観点からUターン就職を考えてみて頂きたい。そのような考え方を持つ若者を応援する 組織に「ふるさと就職応援ネットワーク」(http://portal.my-furusato.net)というのがあります。

是非一度、調べてみてください。ではまた。

今回のコラムにご意見・ご感想をお寄せください。ではまた。

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著者プロフィール
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之
二瓶正之(にへい まさゆき)
1953年生まれ。新潟県出身。明治大学大学院経営学研究科博士課程修了後、短大講師を経て、日本能率協会でエネルギー 関連企業の組織診断調査とコンサルティングに携わった後、研修プログラム開発と雑誌『人材教育』創刊に関わる。その後、 ㈱日経リサーチに転じ、組織診断調査およびコンサルティングに従事。1997年に大手アミューズメント企業にスカウトされ、 能力開発担当マネジャー・営業部長代行・採用担当マネジャー・関連会社教育事業部長を歴任した後、 2007年㈱新東通信のシンクタンク部門として人間力経営総合研究所が設立されると共に、所長に就任。 著書に『経営戦略の実現と戦略マインドの醸成』(日本能率協会)、『経営行動科学辞典』(創成社)、『賢者180名命の言葉』(徳間書店)がある。
人間力経営総合研究所
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