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コラム「成功就活2010」第3回
2008年11月20日
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之

合説は一生役立つ学びの場

今回は合同企業説明会について 取り上げることにします。通常、「合説」と呼ばれる合同企業説明会は、就活において その生命線と言えるほど、極めて重要な役割を担っています。言い方を変えれば、 「合説」をどれだけ有効活用したかで、就活の成否が決するといっても過言ではあり ませんし、さらに言えば、「合説」の有効活用の程度が、入社後のキャリアアップ の差にもつながっていきます。このことを認識せず、「合説なんか行くだけムダ」 などと考えている人がいたら、それは「まったくもってもったいない」の一言に尽きます。

まず第一に、「合説」は 「業界研究」の最高の場です。合説に参加する企業は、必ず自社が属する業界の現状と将 来展望について、最新のデータを駆使してわかりやすく話してくれます。いわゆる「業界 本」のデータは、執筆と印刷の期間を考慮に入れると、1年以上前のデータであって、最 新のものではありません。しかし、合説では、最も新しいデータに基づいた話が聞けます。 また、合説会場ではほとんどの業界の企業が出展してきますので、合説に行けば、あな たの知らない業界について簡単に知ることができます。日本標準産業分類によれば、つ まり、国家が認める業種の数は96業種ですが、このうちあなたが知っている業種はい くつありますか。恐らく半分も知らないことでしょう。知っているわずかの業種の中か ら選択することは、あまりに無謀であり、危険です。できる限り選択の幅を広げながら 、あなたの可能性を追求すべきです。そのためには、まず、世の中にどれだけの業種が あるのかを知るべきです。そして、その手段として、最も便利なものが「合説」です。

ですから、就活 のスタート時は、可能な限り多種多様な業界の企業ブースを訪ねるべきです。興味があ るとかないとか、そんなことは度外視して、とにかく話を聞いてみることです。意外に も、あなたが存在すら知らなかった業界が、最もあなたに合っているということもある のです。あなたの先輩たちの多くが、そういう経験を「合説」を通じてしているのです。

就活中に、た くさんの業種の企業ブースを訪ねた人は、勿論、就活自体もうまくいきますが 、それだけではありません。入社後に、大きな効果が現れます。一般的に、新入 社員は、最終配属先が経理や総務であっても、最初は営業現場にまわされます。仕 事の基本を学ぶ場としては、営業現場が最適だからです。あなたの就職した会社のク ライアント先にはたくさんの業種の会社があります。先輩社員に同行しながら、い ろいろな業種の企業を訪ねることになります。その時に、それぞれの業種について多 少の知識を持っているのとまったくないのとでは雲泥の差です。まず、精神状態が全 然違います。知っていることが心の余裕を生みます。さらに先輩社員と何の抵抗もなく その業界について話ができます。恐らく先輩は、あなたを認めてくれるでしょう。「 この新人、なかなかやるじゃない」となって、普段は新人には教えないようなことも 話してくれます。それが、あなたのスタートダッシュにつながります。「合説」 は凄い学びの場なのです。

今回のコラムについてご意見・ご感想をお寄せください。ではまた。

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著者プロフィール
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之
二瓶正之(にへい まさゆき)
1953年生まれ。新潟県出身。明治大学大学院経営学研究科博士課程修了後、短大講師を経て、日本能率協会でエネルギー 関連企業の組織診断調査とコンサルティングに携わった後、研修プログラム開発と雑誌『人材教育』創刊に関わる。その後、 ㈱日経リサーチに転じ、組織診断調査およびコンサルティングに従事。1997年に大手アミューズメント企業にスカウトされ、 能力開発担当マネジャー・営業部長代行・採用担当マネジャー・関連会社教育事業部長を歴任した後、 2007年㈱新東通信のシンクタンク部門として人間力経営総合研究所が設立されると共に、所長に就任。 著書に『経営戦略の実現と戦略マインドの醸成』(日本能率協会)、『経営行動科学辞典』(創成社)、『賢者180名命の言葉』(徳間書店)がある。
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