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コラム「成功転職2010」第5回
2008年12月25日
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之

転職のための自己分析

今回は「自己分析」に ついて取り上げたいと思います。転職に成功した人と失敗もしくは期待通りに いかなかった人との分かれ道は、自己分析をどのくらい丹念にやったかにあります。 最初の就職活動の時は、自己分析をしっかりとやった人も、転職場面ではそれほど 真剣に取り組む人はいません。しかし、実は、転職場面こそ、自己分析をしっかり とやる必要があるのです。言うなれば、転職市場における自己の商品価値を客観的 に見極めることが、何よりも大切なのです。

転職場面で自己分析を 行う時に押さえるべきポイントは三つです。まず一つ目は、「WANT」つまり 「あなたは何をしたいのか」ということです。これは転職を考えるきっかけにもなっ たことにつながるテーマでもあります。あなたが希望してもできなかった、させても らえなかったことがあって、それが今回の転職に踏み切る動機にもなったのではない かと思います。そのことをあらためてじっくりと考えてみることです。本当にしたいと 思うことが何なのか見極めることです。転職によって生じるリスクを引き受けても、あ えて職場を変えることの一番の動機・目的は、大概はこの「WANT」に関わることです 。あなたの内なる声をしっかりと聞いてみることです。

二つ目は、「MUST」つまり、「あなた の使命は何か」ということです。あなたがこの世に生を受けた理由は、あなたに課せら れた使命を全うすることです。使命という字が「命を使う」と書く通り、あなたが意 味ある生き方を目指すならば、あなたの中にある才能・能力を社会のために使うことが 求められます。これはある意味、あなたの人生観・職業観に直結するテーマです。あな たの転職が、単にあなたのWANTの追求だけでなく、そこに社会貢献的な意味が付与され ることで、仕事におけるやりがいや価値が大きく変わってきます。転職に際して、これか らどのような生き方をすべきなのか、を心静かに考えてみることです。

三つ目は、「CAN」つまり、 「あなたは何ができるのか」ということです。あなたがこれまでのキャリアを通じて身 に付けたスキル・知識・経験の中で、転職先の企業でも充分活用できるものがどれだけ あるのか、を客観的に見極めることです。このようなスキルをポータブルスキルと呼ん でいます。この見極めはとても大切です。今所有しているスキルや知識がひとつの企業の 枠を越えて、他社あるいは他業界でも全て通用するとは限らないからです。あなたが最も 得意とすることが、全く通用しない場合もありますし、また、求められもしない場合すらあります。

以上説明した「WANT」「MUST」「CAN」の三つ が全て重なるような転職先こそ、最もあなたにふさわしい職場と言えます。転職に踏み切る前に、 一人冷静に「WANT」「MUST」「CAN」について考えてみましょう。

今回のコラムについてご意見・ご感想をお寄せください。ではまた。

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著者プロフィール
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之
二瓶正之(にへい まさゆき)
1953年生まれ。新潟県出身。明治大学大学院経営学研究科博士課程修了後、短大講師を経て、日本能率協会でエネルギー 関連企業の組織診断調査とコンサルティングに携わった後、研修プログラム開発と雑誌『人材教育』創刊に関わる。その後、 ㈱日経リサーチに転じ、組織診断調査およびコンサルティングに従事。1997年に大手アミューズメント企業にスカウトされ、 能力開発担当マネジャー・営業部長代行・採用担当マネジャー・関連会社教育事業部長を歴任した後、 2007年㈱新東通信のシンクタンク部門として人間力経営総合研究所が設立されると共に、所長に就任。 著書に『経営戦略の実現と戦略マインドの醸成』(日本能率協会)、『経営行動科学辞典』(創成社)、『賢者180名命の言葉』(徳間書店)がある。
人間力経営総合研究所
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