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コラム「成功転職2010」第9回
2009年2月26日
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之

キャリアサバイバルとは

今回はキャリアデザインの考え方から 転職の時期と転職後の行動について取り上げてみたいと思います。キャリアデザインとは 自己のキャリア(職業生活)を主体的・自律的にデザインするという考え方で、20年 前くらいから一般的に知られるようになってきました。それは、日本の雇用システムの 特徴であった終身雇用と年功序列が機能しなくなり、企業が個人のキャリア開発に責任 を持てなくなった時期と重なっています。自身のキャリア形成を企業任せにするのでは なく、自らの責任で行うという考え方が、キャリアデザインを広める推進力になっていま す。そして、そのキャリアデザインの中心的なコンセプトはキャリアアンカーとキャリ アサバイバルです。キャリアアンカーとは、その人のキャリアをデザインする時に絶対 に譲れない価値観・動機・磨きをかけたい能力を意味し、キャリアサバイバルとは自身 が望むキャリアを実現するために必要な能力と戦略を持つことを意味します。

キャリアアンカーの視点に立って転職の 時期を考えると、現在の仕事が自身の価値観や動機や磨きをかけたい能力の開発・強化に直結して いるのかどうか、という判断軸が出てきます。今手掛けている仕事、あるいは近い将来手掛ける 仕事が、自身の価値観や動機とフィットしており、こだわりを持って磨きをかけたいと思ってい る能力が間違いなく伸ばせる場を提供してくれるのであれば、迷うことなく今のまま突き進むべ きですが、そうでない状況にあるならば、他の場所にそれを求める、つまり、転職を一つの選択 肢として考えるべきでしょう。

キャリアサバイバルの視点から転職後の 行動を考えると、転職先の職場で自身の望むキャリアを実現するためには、その実現のための戦略と 能力を準備する必要を示唆してくれます。つまり、新たな職場での上司や同僚があなたに期待する 役割や能力が何かを正確に理解し、それを実行することで、彼らからキャリア実現へのサポート が得られやすい信頼関係が構築できるということです。そのためには、新しい職場で、より積極 的に上司や同僚とコミュニケーションを取り、彼らがあなたに何を期待しているのかを知る努力 が必要です。

このようにキャリアデザインの考え 方から転職について考えてみることで、新しい視点やヒントを得ることができるでしょう。

今回のコラムについてご意見・ご感想をお寄せください。ではまた。

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著者プロフィール
人間力経営総合研究所 所長 二瓶正之
二瓶正之(にへい まさゆき)
1953年生まれ。新潟県出身。明治大学大学院経営学研究科博士課程修了後、短大講師を経て、日本能率協会でエネルギー 関連企業の組織診断調査とコンサルティングに携わった後、研修プログラム開発と雑誌『人材教育』創刊に関わる。その後、 ㈱日経リサーチに転じ、組織診断調査およびコンサルティングに従事。1997年に大手アミューズメント企業にスカウトされ、 能力開発担当マネジャー・営業部長代行・採用担当マネジャー・関連会社教育事業部長を歴任した後、 2007年㈱新東通信のシンクタンク部門として人間力経営総合研究所が設立されると共に、所長に就任。 著書に『経営戦略の実現と戦略マインドの醸成』(日本能率協会)、『経営行動科学辞典』(創成社)、『賢者180名命の言葉』(徳間書店)がある。
人間力経営総合研究所
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