合説どっとこむ編集長コラム「就職力は面接力」

上司と部下、どちらがお好きですか

兵頭 秀一2020年04月17日11時46分

就職先を検討する上で業界適性や職種適性より大事なことがあります。あなたは上司や先輩に囲まれて働くことが心地いいのか部下や後輩に囲まれて働くことが心地良いのか、という視点です。例えば部下を持つことで輝くあなたがなかなかその環境を得ることが出来ない場合、これは意外に大きなのストレスとなるのです。

学生生活を思い起こせば一つのヒントになるかもしれません。先輩と相性が良かったのか、後輩と相性が良かったのか。もちろん両方ともOKという柔軟な人もいるでしょう。

私はクセが強いのかもしれません。上司より部下、先輩より後輩と過ごす方が圧倒的に心地いいのです(お世話になった上司、先輩の皆様ごめんなさい)。兄弟は妹が二人、子供のころに遊んだ近所の友人がたまたま年下ばかりだったという背景も影響しているのでしょう。

新卒で就職した会社はスーパーマーケットチェーンの会社でした。28歳まで店舗勤務でしたが自分でも不思議なくらい仕事は楽しく、会社を辞めたいと思ったことは全くありませんでした。当時はわからなかったのですが今はその理由がわかります。パートさん、アルバイトさん、スーパーでは若手社員でもたくさんの部下に囲まれる仕事だからだったのです。

人事畑を歩んでいた30歳代のころは部下も上司もたくさんいました。今に思えば上司とのかかわり方はとても下手だったと思います。本当はそこで大人になって上司ともうまくやれなければいけないのでしょうが。

私はこういう形で解決を図りました。起業です。筆頭株主全権社長になれば上司はゼロです。42歳から今に至る13年間その状態を続けています。おかげさまで人間関係はストレスフリーな環境で仕事をさせていただくことができています。

しかし起業はリスクが大きいのも事実です。定年まで会社員人生を全うするには上司、部下のいずれともうまくやれるように、リーダーもフォロワーもできるように「大人になる」しかないのかもしれません。