しくじらないための就活

あなたは内定を獲得するための作戦を論理的に考えられるか?

高田 晃一2019年11月05日09時00分

新卒選考における能力とは、平成後期以降「地頭(じあたま)」という言葉で捉えられることがほとんどです。

この地頭とは、「全くのゼロから問題を解決する力」と定義できます。

ゼロから問題を解決する能力を具体的に見ていくと、下の4つに大別されます。

・現在の状況に対し問題点を分析し、何をするべきかを見通す洞察力
・解決策を考える創造力
・それを実現するために周囲に影響力を発揮させる力
・必要な対応や対策をとりながら実現する実行力

先行き不透明な日本の経済環境において、求められる度合いがますます高まる能力です。

新卒選考では問題解決力の入口となる問題分析力や課題を導く能力を問う企業が増えています。

SPIに代表される筆記試験では瞬発的に「考える力」を計測しますね。

「考える力」のベースであり要ともいえるのは「まずは何を考えればいいかを考える力」です。

言い換えると、状況理解力です。

その基礎となるのは、論理思考力と言語操作能力です。

この2つの能力は基礎がつながっているため、片方の能力がある人は、もう一方の能力も比較的高いといえます。

・いまの状況を口頭で説明できるか?
・大量の資料を読んでポイントをおさえられるか?
・伝えたいことを簡潔にメールで送れるか?
・話をきいて瞬時にポイントを理解できるか?他人に伝えられるか?
・課題を明確にするための質問ができるか?

この中に自信のあるものがひとつない場合は早めに対策をとらないと、大手企業の内定獲得はもちろん、どのような企業に入社しても活躍することは難しいと言わざるをえません。

なぜならば、上で述べたことは、日々のビジネスで必要とされる極めて基礎的な能力といえるからです。

論理的思考力やクリティカルシンキングに関しては本や講座も多数あります。

それほどあらゆるビジネスシーンで必要とされている能力といえます。

企業に入社後の新人研修でもプログラム化されていることが多いのが、この論理的思考力です。

読書が好き、国語の読解問題が得意、数学が得意、のいずれかに該当する人は、論理的思考力のベースの力が備わっているはずです。

いまは自信がなくても、論理的思考力について本を読みながら演習をしていく、というちょっとしたトレーニングで劇的に能力を高めることが十分に可能です。

そうでない人も就職活動をしながら自然に鍛える方法があります。

それはエントリーシートを書く練習をすれば、OKです。

いずれにしても、どれだけ意欲が高くても、論理的思考力をベースとした問題解決力が弱い人は特に大手企業から内定を獲得することは、かなり難しいので、対策を十分に施しましょう。