しくじらないための就活

2021年卒以降の就活はどうなるのか、を合説から考える

高田 晃一2019年07月16日08時00分

駒澤大学の講演など、いろいろな大学や採用の現場で学部1~3年生の話しを良く聴きます。

聴きますと、これまでにはない新しい就活の方法が続々と現れています。

これは2021年卒以降の就活の形が見えてきているのです。

それをこの記事では書き記してみます。

まずは早期化と超長期化です。

これは以前にこのコーナーで言及しましたので、長くは書きませんが、今は高校生も応募OKのインターンシップも現れてきましたね。

あとは早期化したことによる逆転現象で、卒業間近になっても入社先を決められない(内定を獲得できていない)就活生も増えてきています。

これによる就活の超長期化が起きています。

これも注目しなければなりません。

つづいては採用手法の多様化です。

どういうことか?

大手ナビサイトだけでは正確な採用情報が掴めないのです。

大手ナビサイトに掲載するのを止めている企業が静かに増えています。

その企業ほど優良企業だったりすることが多いのです。

国内非上場で世界でシェアを獲っており、30才くらいで年収1200万円くらいいただける、という感じの会社です。

私はこういった会社の採用活動を支援したり代行したりしていますが、その全ての会社は「大手ナビサイトは費用対効果が大きくマイナスだ」と言って、別の費用対効果の高い採用方法を執っています。

その方法が多種多様化しているのです。

弊社が最も得意とするのは合同企業説明会なのですが、その合同企業説明会のやり方が最もわかりやすい。

九州地方の某県で2019年の3月に2件の合説が開催されました。

大手ナビサイトが主催のもの。

もうひとつは某県では有名な就活支援会社が主催のもの。

大手ナビサイト主催のものは、某県で最も床面積の広い会場を借り、100社入れて2日間の開催です。

一方で就活支援会社が主催のものは、2番目に広い会場を2日間借りて90社の出展です。

結果はどうなったのか?

大手ナビサイトのものは2日間で400名しか来ませんでした。

しかし、就活支援会社が主催のものは800名も来ました。

どこでそんなに大きな差が生まれたのでしょうか?

いろいろな理由がありますが、最たる理由は、主催している会社が就活生の事情をどれだけ知っているのか?ということです。

大手ナビサイトの合説は広告代理店がルーツのため、広告(ブース)を売ることしか考えていません。

合説においてブースが売れてお金が入れば、それでOKなのです。

しかし、就活支援会社は厚労省の紹介免許を持っているため、内定を出した就活生が本当に入社をしてくれないと売上が発生しない(お金が入ってこない)ケースが意外に多いのです。

よって、開催される合説の中身は就活生の感情や事情に寄り添った熟慮された内容になっています。

これは良いです。

今回は合説を例に挙げて述べました。

より良い就活を実現するために合同企業説明会を使うのならば、大手ナビサイトのものよりも、あなたの住む都道府県で有力な就活支援会社(機関)のものの方が良いよ、というのとともに合同企業説明会はこれから、企業の意に寄り添った手作り感のある内容が主流になってくると私は考えます。

よって、この記事を読んでいるあなたが就活生で、合説に参加しようと考えているのでしたら、出展企業をチェックするのはもちろんのこと、そもそもその合説を主催する会社(機関・団体)も見ておく必要がある、という今回の記事でした。