しくじらないための就活

安定している会社とはどんな会社か?

高田 晃一2019年10月22日09時00分

先日、学部3年生の方から就活についての相談を受けました。

長く話されたのですが、要約しますと

「安定した会社に入りたい。安定している会社の具体名を教えてください」

さて、ここで疑問が発生しました。

この相談者にとって、安定している会社の定義とは何だろう?

訊いてみました。

そうしますと「倒産のリスクが少ないこと。景気の変動によって給料の金額が大きく変わらないこと」

なるほど。

こういうことなのですね。

「安定した会社に入りたい」という話はよくききます。

しかし、その「安定した会社」の定義を訊くと、それぞれで回答が違うのです。

今回は「倒産のリスクが少ないこと。景気の変動によって給料の金額が大きく変わらないこと」ということです。

これを念頭に置いて、文章を作成します。

まず挙げられるのは、国策企業です。

ちょっと前、東芝が倒産寸前までいきましたが、国が助けています。

こういった会社です。

これは安定しているよ。

次に挙げるのは、市場を独占または寡占している会社です。

特にその市場が生命を脅かすほどの日々の生活の重要な位置を占めているものが良いですね。

わかりやすいところでは、東京電力や関西電力です。

これは当たり前ですので、もっと掘り下げると、東京電力や関西電力と取引をしている会社です。

発電所や変電所、送電設備の部品を作っている会社、送電システムを開発し運営している会社、こういった会社は確かに給料も高額で安定しています。

もうひとつの市場を挙げると、水です。

特に浄水設備や水道管、メーターの会社は良いですね。

こういった視点で意識的に調査すると、「倒産のリスクが少ない」「景気の変動によって給料の金額が大きく変わらない」業界や会社が見つかります。

最後にもうひとつの市場を紹介します。

それは鉄道です。

考え方は前述の電力会社と同じです。

JR東日本や西武鉄道といった鉄道会社と取引をしている会社です。

鉄道信号だったり、自動改札機だったり、鉄道車両だったり、枕木だったり、といった電車とその安定した運行に欠かせない製品やサービスを作っている会社です。

具体例を挙げますと、上の写真(10月18日付け日経産業新聞9面より引用)にある横浜市が誇る超優良安定企業の京三製作所です。

この会社は鉄道信号と交通信号の大手企業です。

鉄道会社や警察、自治体といった絶対に倒産しない会社(団体)と取引をしています。

さらに鉄道信号と交通信号は、この会社を含めた大手3社で独占しています。

よって、参入障壁が高い。

さらには鉄道信号と交通信号のような安全を司る機器は、景気の変動の影響を直接に受けません。

そこがとても良いですね。

京三製作所を例に挙げましたが、こういった会社が実は日本にたくさんあります。

就活生の皆様はひとつの視点として、このような考え方で会社を探してみるのも良いですよ。

  
 

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